活動報告

2019.09.27 卓越サロン

第5回卓越サロンを実施しました

木質材料学研究室 修士二年 須藤竜大朗

1.概要

日時:2019 年 9 月 27 日 13:00~15:00
場所:弥生キャンパス 五号館 202 号室 木質材料学研究室
主担当:農学生命科学研究科生物材料科学専攻 修士二年 須藤竜大朗

2.内容

当日は、まず研究棟内の一室で専攻の組織図や研究室の研究内容、また設備などを紹介した。次に実際に実験をしているところを見せつつ、設備等の紹介を行った。最後に自身の研究について発表をし、ディスカッションを行った。また一部の実験は準備の関係で予定を変更し、ディスカッションの後に見学することになった。

2.1 研究室紹介

我が木質材料学研究室の担当分野である、木質構造・木質材料分野が分野全体何を目指しているのか、その中で弊研究室はどの部分に着目して研究を行っているのかといったことを発表した。具体的には近年では木造建築の中大規模化が進み、求められる性能が大きくなっていること、そのためには材料強度から建物全体につながる設計体系の構築が不可欠であること、そのために基礎研究・開発研究を両輪で回すことが不可欠であること、弊研究室では接合部・耐力壁とその周辺が主な研究対象であることを発表した。

2.2 実験・設備見学

実験は「直交集成板(CLT)の面内せん断試験」「伝統的仕口接合部の回転抵抗試験」の二つを見学した。私自身は実験自体の説明をしつつ、別の試験体を見せながら材料の説明をするなどかなり慌しいプレゼンとなった。どちらの実験見学も非常に盛り上がり(?)、実験や破壊の様子についてあちらこちらで議論が行われていた。
また木工室ではたまたま試験体を製作している学生がいたため、設備の説明をしつつ試験体の説明なども行った。

2.3 自身の研究についてのプレゼンテーション・ディスカッション

部屋に再度戻った後は自身のこれまでの研究とこれからのテーマの関連性、また分野全体における研究の立ち位置についてプレゼンを行った。なされた質問等については以下の「感想」で述べる。

4.感想

参加者の多くが実験や弊研の設備に興味を持ってくれたのはうれしい。船舶の構造をやっている方からは「船舶は部材をリベットで繋げてしまうので接合部のことを議論するということは殆どない。木造特有の考え方だ。」という意見を頂き印象に残っている。最後のディスカッションでは分野や自身の研究全体を俯瞰する姿勢について指摘され、研究の細部に固執するという自身の弱点に改めて気づかされた。また研究の成果のアウトプットの仕方についても質問を受け、「簡易で近似的だが誰でも使える手法」「高度で正確だが障壁の高い手法」の間の隔たりを感じた。全体を通してみれば各所で活発な議論が行われ、僕自身を含め多くの人にとって有意義な時間を得ることが出来たのではないかと考えている。

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