活動報告

2020.07.16 卓越サロン

第10回卓越サロンを実施しました

報告担当:
修士課程1年 王 銘瑞
博士課程2年 八木尚太朗

概要

第10回サロン(2020年7月16日 17:30~19:00)はオンラインで開催され、2つのパートで構成されました。前半では、この春にWINGS-PESに参加したMingruiの研究発表が行われました。後半は、「Meta Workshop」と題したワークショップを在校生や先生方と一緒に行いました。

研究紹介(王 銘瑞)

“リバース・ロジスティクスの国内廃棄物保管・選別ノードの最適化モデリング設計”

私の研究について、研究背景や課題、また課題をどのように解決しようしているか、使用する数学モデルについて簡潔に紹介しました。私の研究の主な目的は、2つのレベル(小さな地区と中央)の逆物流ネットワークにおける分別施設の配置に関する多廃棄物混合整数直線計画モデルを提案することです。このモデルの目的は、ネットワーク全体の保管・選別施設の位置を決定することです。そして、このモデルをケーススタディとして、限られた地域の家庭ごみリサイクルネットワークに適用しました。

サロンで得たもの

サロンで先生方やプログラム生からのアドバイスやコメントによって、自分の研究の質を向上させることができます。また、今後の研究で考慮すべきことに集中できるようになったと感じます。さらに、自分の研究を他の人に紹介するとき、どのような方法がよりつたわりやすいかを考えたり、他の人たちとのマインドストームによって、より多面的なクリエイティビティを発揮することができました。

メタ・ワークショップ

“メタ・ワークショップ “の概要

学生と教授が入り混じる3つのグループに分かれてワークショップを行いました。ワークショップの目的は、「1.今後のサロンワークショップを合意形成して定義すること」、「2.学生がサロンワークショップを展開するためのワークショップ「テンプレート」を開発すること」です。そのため「メタ・ワークショップ」と呼ぶことにしました。はじめに、各グループで、「もし、これからのサロンでワークショップを行うとしたら、そのゴールは何なのか」について話合い、それぞれの考えを発表してもらいました。3つのグループから「学融合」という言葉がでてきました。また「方法論」の観点から新しい視点を得ることがワークショップの目的になるのではないかという意見がありました。「自分の考えを批判してもらうことも目的」とするグループもありました。次に、今後のサロンで実施するワークショップのアイデアを各グループに考えてもらいました。Grp1からは、WINGSの3つの柱である「Sustainability」「Proactiveness」「Environment」に関連させ、トピックは時事的・常識的な「意識的」「現実問題」とするワークショップの提案がありました。Grp2からは、テーマ(公式や問題)を決め、そのテーマに関連するキーワードやアイデアを参加者各自が調べて出すというワークショップが提案されました。そして、そのキーワードやアイデアでクラウドダイアグラムを作成する。Grp3は、「民主主義のあり方や環境問題など、テーマを絞り込んで、グループに分かれて議論する」というワークショップを提案しました。

“メタ・ワークショップ “の振り返り

これまでのサロンは研究発表の場でした。そのようなサロンは、過去のレポートにもあるように、発表者にとっては良いのですが、参加者同士のコミュニケーションが悪いという印象が常にありました。そこで、今回のサロンは、現役の学生や先生方と一緒にワークショップを行いたいと考えました。サロンの数ヶ月前から学生たちが集まり、サロンでどんなワークショップが有効か話し合っていましたが、先生方がサロンで何を期待しているのかがわからず、先生方の時間を無駄にしたくないという思いがありました。そこで、「メタワークショップ」というアイデアを思いつき、基本的には先生方を巻き込んで、サロンでどのようなワークショップが有益かを話し合うことにしました。
「メタワークショップ」では、2つ目の質問に対する回答として、参加者の研究成果(または期待される成果)が統合された未来社会を想像するワークショップを提案しました。グループの先生方からは、「ワークショップで未来像を語ると漠然としたアウトプットになりがちで、サロンでやるにはふさわしくないのでは」というご意見をいただきました。もし、先生方と「メタ・ワークショップ」をやっていなかったら、私のアイデアは承認され、サロンで行われ、曖昧なアウトプットに終わっていたかもしれません。先生方を巻き込んで、サロンで今後のワークショップの話をしたのは、結果的に功を奏したのではないかと考えます。
授業や研究室でのミーティングでは、学生が教授からレクチャーを受けることがほとんどで、学生と教授が一方通行でコミュニケーションをとることになる。ワークショップでは、同じ問題に直面しているので、教授と双方向のコミュニケーションができ、クラスや研究室のミーティングよりも自分の考えを伝えやすい(そしてフィードバックや批判を受けやすい)と感じました。

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